思うだけで学ばない日記 2.0

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神への長い道

540 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 [sage] 投稿日: 2011/07/30(土) 10:41:57.76
>>539
新しいものなんでもかんでもの話をしているわけじゃないし
煽りにしても湿気すぎトル


小松左京の基本線は科学文明マンセーのオプチミストだが(少なくとも1990年代以前は)
人間の科学文明との関わり方について何でもアリとまでは考えていなかったはず
いや文明論を直接展開したような作品って『お茶漬けの味』ぐらいしか読んでないがな


T○itterを知ってたかどうか知らないが、T○itter幹部の「T○itterは地球の鼓動」(超意訳)発言みたく
本来道具であるべき文明の利器に(人知れず結果的に)人間が判断批判能力を失ったまま隷属しかねない
状況が小松には予見でき、インターネットを無批判に礼賛するには魂の根っこが防衛的でありすぎたんジャマイカ


あるいは単に脳内に膨大な知識庫があったからWikipediaレベルの物なら使う必要が無かった、とか

580 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 [sage] 投稿日: 2011/07/30(土) 13:02:55.65
ああ科学文明マンセーというのは読み違いだったかもしれないなあ、、
しかし個人的に読んだ範囲の作品からの印象といえば印象だが
オプチミズム>ペシミズムは一貫していると思うわけだし
少なくとも、科学文明を放棄せよとか、発展速度をゆるめて一旦立ち止まろう式の思考が一切含まれてないのは確かなはず
比丘尼の死』は悲劇ではあるが「仕方のないこと」として描かれてるし(比丘尼の受容的な性格設定からそう感じる)
『神への長い道』では種のレベルの精神的行き詰まりがオチかと思いきや、結局は新たなフロンティアを示して見せたりもするし、
何かのショートショートで、薬で従順になった獣よりも獣のようにどん欲に知識を吸収する人間の方が価値がある、なんてのもあったし
ある作品では永遠の楽園生活を蹴って惑星を破壊してでも自我を通す男の話とかあったりして人間中心的だし
人間のやることに戦争や原水爆といった悪はあっても人間存在自体は否定しようのない善であり、
人間を前にして神も原罪もないという思想に読めた
この方向での極北が『さよならジュピター』だと思う今日このごろ
小松は多分スワミ・バーバのような汎恒星系スケールの視点な世代の出現を「善だが、仕方のないこと」ととらえつつ、
対極である地球代表のピーターと、その中間(太陽系代表)としての本田英二を描いたんではないかいな(←ここがペシミズム成分)

之大いに我が意を得たり(マテ

いやま、『さよならジュピター』とは別方向の代表作だと思うところの『日本アパッチ族』『日本沈没』『首都消失』『果てしなき流れの果てに』は読もう読もうと思いつつ読んでなかったわけですがorz
ファンレターを送る機会がついに無くなってしまった、、、