局面評価のシュマ
言わずもがななことだが、将棋の必勝手順を求める問題はNP困難か何かである
ということは、P=NPが証明でもされない限り、究極の必勝法は終局までの読みきり一択であって、それより簡単に済む完全勝利の方程式など存在しないのだという結論になる
では巷で行われている棋理の追求や評価関数の改善といった営みは何であるか、と問うならば、それはひたすら相手の戦略を上回る戦略を捻り出すこと、すわなち本質は相手の水準を見て進めるということで、接待将棋なのだ*1
このことは評価関数の設計方針を究極の選択に導く。すわなち、
- 相手の評価関数の穴を探して突かねばならぬ(∵相手の評価関数に依存しない解は終局までの読み切り以外無い)
- 相手の評価関数の物量を圧倒せねばならぬ(相手が5千万ならこちらは5億にすべきだ。)
あらゆる理詰めの努力はこれらのいずれかに適うものでなければ無駄と帰する*2
3駒間の関係が暴威を振るう現代において、ちょっとそこらの思いつきの工夫で全く歯が立たないのは道理なのである、